MIHARA YASUHIRO 『不安定なシンプル』

『SOSU』というブランドを持つデザイナーの三原康弘さんの東京コレクションに出演しました。
僕にとって一月のミラノコレクションから2度目のファッションショー。
今回は丸の内のCOTTON CLUBでNYからのピアニスト上原ひろみさんと、モデルが歩く中、即興セッションをしてきました。
はじめは別々のフロアーでタップの音から始まり、その音がメインのフロアーにいる上原さんの耳に届くとピアノがはじまる。
リハーサルでやってみたら、衛星中継みたいなかんじで、異空間でのセッションがものすごい不思議。はじまる直前、上原さんが『じゃあ、またあとでー』と言ったのが可笑しかった。
僕はモデルとともに3つのフロアーを歩きながら踊りました。
最終的には、メインのフロアに辿り着き、上原さんとまさに感動の合流。そこから熱いセッションがはじまる。。
ファッションショーっていうのはエレガントなイメージが表舞台にはありますが、はじめて1月にやったときに『これは戦場だな』と思った。
なにしろ舞台裏で、モデル一人の着替えに使われる時間は40秒くらい。カフスのボタンや、ネクタイやほんとーーに緻密なこだわりの作業をデザイナー自らがシワのひとつも許さずに行っており、たまに叫び声が聞こえたりしながらも、モデルはクールに客の前を歩く。
20分たらず、一秒の緊張の緩和も許さない舞台は終わった瞬間、デザイナーの挨拶で終わる。それが本当に感動的で、スタッフの涙がすべてを物語っています。

三原さんとやるショウは本当にやりがいがある。ファッションという言葉は薄っぺらい。
創作される服にはもっと意味があるし、それを着ることにも意味があるとおもう。
そして上原さんもまた素晴らしいアーティストで、毎回会うたびに天然のキャラと、変拍子に圧倒され、一緒に演奏するのは喜びです。

アートには壁がない。ジャズのピアニストも、服飾デザイナーも、床を踏み鳴らすダンサーも。まったくひとつのアートを紡ぎだすひとりの人間であり、それが重なる瞬間は素晴らしいものだと思います。
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by kazthehoofer77 | 2006-09-05 12:05
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