盲目の達人

あれからレイチャールズのドキュメントを見たり、本を読んだりして
さらに彼の魅力にぐぐっとはまりました。50周年のコンサートではスティービーとのDUOが最高!
目が見えないのにこの人達すごいなあ、、という域はとっくに超えて
目が見えないからこそ、次元の違うなにかを感じているというかんじ。

僕が小さい頃、実家の喫茶店に出入りしていた盲目の歌手がいたことを思い出した。彼はたまに僕の家に来てはギターを弾いていた。
サングラスをかけた長髪の男が僕に『そこに花があるよね。においをかがせてくれるかな』と言って僕の手を握ったとき、幼いながらギョッとしてすこし怖かった、しかしその気持ちを隠しながらお花のあるほうに彼を連れていくと、くんくん花のにおいをかいでいたのを覚えている。『あーこれはナントカという花だ』と彼は言った。

少し大人になってテレビを見ていたらその人はテレビに出て歌っていた。
素晴らしい歌だった。幼い時によく聞いたその声が蘇る。
子供の時は知らなかったが、彼は長谷川きよしという歌手で『別れのサンバ』という曲でフォークの全盛期には一世を風靡した歌手だったのだ。

普通に五感が健康な僕達は感覚が常にいっぱいいっぱいになって麻痺している。特に渋谷みたいな街にいけば、目も耳も全ての感覚を一気に覆われる。聞こうとする、見ようとすることがあまりない。そうすることで無感覚な人間ができあがる。
たまにぼくらは一つの感覚を閉じてみることが必要なのかもしれない。
例えば目を閉じれば耳が研ぎすまされる。耳を閉じれば目が大事になる。
そうすることで心は何か小さなことを求めはじめる。
目でみる、耳できくまえに心が感じるようになる。

今の時代の情報の嵐の中、
あまり目で見る事、耳で聞くことに頼り過ぎない事も大事。

そんなふうにおもった。
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by kazthehoofer77 | 2005-11-28 18:58
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