名取市文化会館という場所

4/21、22の名取市支援イベント『ここから これから』をやるにあたり書いた文章です。
柳田さん、いせさんの絵本のワークショップ、タップの無料ワークショップも随時受け付けておりますので、是非ご参加ください!
あと初日のお昼には餅つきをやる予定です!桜はまだ咲いてるかなあ。
何か、この場所から素敵なネットワークが広がることが出来たら幸いです。

http://www.kaztapstudio.com/kokokarakorekara.html


『ここから これから』

昨年2月、震災の起こる一ヶ月前に僕ははじめてこの名取市文化会館で公演を行いました。

そのときには本当に素晴らしいホールだなあという印象と、あたたかいお客さん、そしてスタッフの方々の親切な対応で,
是非またここに戻ってきたいと思っていました。

それから一ヶ月後にあのような大きな災害が起こるとは夢にもおもいませんでした。

自分も仙台の出身ですが、仙台に戻ってくることができたのは4月になってからです。

4月に帰った時には、家族に会ってからすぐに名取市文化会館のホールへと向かいました。

コンサートをするための華やかだった会館は避難所に変わっており、スタッフのスーツ姿は作業着になっていました。

みなさん必死で400人以上いる避難者達のケアにおわれていました。あたりには自衛隊の方々の姿も見受けられ、
さながら戦場にきたような錯覚におちいるような光景は二度と忘れることができません。
両手にもっていた支援物資も全く足りず、自分一人の無力さをひしひしと感じていました。

それでも、なにかしたいとおもい、ウッドデッキのある庭で音楽を鳴らし踊りはじめると、外で遊んでいた子供達と避難されていた方々がみにきてくれて、
一緒に音にあわせて手を叩いたりして時間を過ごしました。

そのうちに、そのなかにいた一人の女性の方が僕のところに来て言いました。

『2月にわたしの友達が、あなたの公演をみて感動したので次回は一緒に行こうと誘ってくれたのですが、その友達が津波に流されてしまったんです。』

僕は言葉を失ってしまいました。

震災前のあの公演で笑顔で拍手を送ってくださった皆さんのなかに、他にも被害に会った方はいたかもしれない、そう思ったとき、
自分とこの場所との繋がりのようなものを自分の中で強く感じ、この場の人たちとの繋がりも必然に思えたのです。

微力ではありますが、僕はこの場所でなにか力になれることをやりたいとおもい、その後も何度か足を運びました。
足を運ぶたびに避難所から仮設住宅へと場所が移ったりと、刻々と必要なことや状況も変化していく様子がわかりました。

そして震災から一年という時が経ちますが、名取という場所に来る度に、名取市文化会館という場所の重要性も以前よりも強く感じるようになっています。
一時は避難所として使用されたこの場所で、もう一度本来の文化会館の姿であるアートや音楽の力、ダンスや表現するという機能をここに取り戻したい。
そして、たくさんの市民にとってこの場所が心の憩いの場であってほしいということを、
強く感じるようになりました。

人と人が出会い、繋がり、再びこの場所から、子供達も大人も一緒になって本来そこにあった楽しい未来を、
新たに創っていっていけたらなんて素晴らしいだろうかとおもいました。

そこには笑顔があり、なにかクリエイティブなエネルギーが必要だとおもいます。

今回、以前より親交があり、自分の尊敬する作家である柳田邦男さんに、来ていただくことになりました。
僕自身、柳田さんの書かれる本は、柳田さんにお会いするずっと前から一読者として多大なるエネルギーをいただいており、
今回の震災以降もたくさんの場所で独自のリサーチや講演をやられている柳田さんに、これからの生き方や、
心のありかたについてのお話を是非、名取でもしていただきたいと思いました。

そして奥様であり、素晴らしい絵本作家であるいせひでこさんのこどもたちとのワークショップという魅力的な提案もいただき、
今回実行することになりました。お二人とも、二つ返事で今回のイベントの参加を快諾していただき、本当に感謝しております。

そして、僕と仲間達によるタップダンスのワークショップもあり、最後のステージでは
みんなで一緒になってステップを踏み、リズムを踏むことができたらとおもいます!

とにかく、子供達も大人も楽しみながら、前向きな一歩を踏み、
そして現状の問題についても考えられるような
そんな二日間にできたらとおもっています。

ここから これから

みなさんで一緒に楽しい未来を創造していきましょう!

熊谷和徳

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仙台市文化事業団の冊子『まちりょく』より
http://www.bunka.city.sendai.jp/backnumber/machiryoku.html
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by kazthehoofer77 | 2012-03-27 01:50
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