『音楽以前の音楽』

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先日、オーチャードホールで行われた武満徹さんへのトリビュートイベントはとても素晴らしかった。
会ったこともない、今までとてつもなく遠くに感じていた武満さんというかたの音楽を、あらゆるカタチで聴き、
そこに参加したことで自分のなかで武満さんをすこしだけ近くに感じられたきがします。

それは大友良英さんそして菊地成孔さんそれぞれが独自の感性で自由に
武満さんの世界をアレンジされたことによって、
そしてたくさんの素敵な音楽家のかもしだした空気によって、
より個人的に武満さんを感じることができたのだろうとおもいます。

女優の洞口依子さんは今回ウクレレを弾いたのですが、なみだ目で舞台から降りてきたので
袖にいた自分は何が起きたのだろうとおもったのですが、
演奏中に感極まって泣いていたそうです。
とても良い話。
そんな演奏会はそうそうあるものではないし、泣いてしまう洞口さんは素敵です。

田中泯さんの舞踏のさなか割れた、飴屋さんの骨壺もフラッシュバックのように記憶にとどまりました。

武満さんの音楽はとても自由で、『音』がそれぞれの楽曲のなかでいきいきとしていて、今も生きているような気がしました。
それが音楽の素晴らしさであり、聴いていたお客さん達も今生きているぼくたちに宿る武満さんの音をとても楽しんでいるようにみえました。

武満さんは生前、かけ出しのときに『音楽以前』と自分の作曲した作品を酷評され、
暗い映画館のなかでひとり泣いたといいます。

ぼくはそのことを知ったとき、それって『最高!』なんじゃないの!と思いました。
『音楽』というものになるまえの『音楽』を創れたからこそ、今もなまなましく生き続けているのではないかと。

そこに『勇気』を感じます。

そして今回のメインアーティストのひとり大友さんの活動からもいつもおおきな勇気を感じます。
何か大友さんのルーツなるものを感じられたような一日でした。
僕に声をかけてくれた大友さん、こんな素敵なイベントをありがとうございます。



そして大友良英さんとのDUOが12/26京都であります。どんなことになるのか楽しみです!
http://www.p-hour.com/2010/11/p-hour-presents-tap-sounds.html
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by kazthehoofer77 | 2010-12-17 02:33
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